大学ブログ

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水産学部の日常ブログ。北海道大学の学生の日常での出来事をつづった日記です。

とてもオススメ!!イスラム国はなぜ生まれたのか、世界情勢を知る2冊。まずはイスラム教、コーランについて知ることから始めよう。

 

 どうも、最近は夏休みに入り特にすることもない日は映画を見たり、本を読んで過ごしています。今日は2冊の本についてご紹介したいと思います。

 

 連日、イスラム教過激派によるテロ行為が報道されていますが、イスラム教全ての人がこのような危険な人たちなのかといえばそうとは限りませんね??

 

 イスラム教には六信五行という6つの信条と5つの義務があります。五行のうちのひとつで有名なのが喜捨(ザカート)と呼ばれるものです。簡単に言えば貧しい人には自分の財産を気前よく分け与えよ、とする教えです。

 例えば中国では飢饉が起こるたびにイスラム教徒が増えると言われているみたいです。喜捨に感動して改宗する人がいるからだということのようです。

 

 このように過激派(最近ではジハーディストと呼ばれる)による報道ばかりが悪目立ちするためにどうしてもイスラムが悪く見られがちで良い面が忘れられがちのように思われます。

 

 そもそもなぜイスラム国が力をつけてきたのか、そもそもイスラム教徒はどのような宗教なのか、それをとても分かりやすく解説されている本があるので紹介します。

 ただ報道を見て悲しいなあで済ますのではなく、なぜそのようなことが起こってしまっているのかという背景を知ると世界情勢が見えてきて、とても面白く感じます。

 

目次

1.イスラム教とは。「コーランを知っていますか」阿刀田 高 新潮文庫

2.世界情勢が知れる! 「イスラム国の野望」 高橋 和夫 幻冬舎新書

 

 

 

1.イスラム教とは。「コーランを知っていますか」阿刀田 高 新潮文庫

 そもそもどのようにして始まったのか。どのようにして広まっていったのか。どのような教えなのか。これらがとても分かりやすく解説してあります。ムハンマドは預言者であり、神の声を伝える人であります。神のお告げを書き記したのがコーランであり、コーランにはどのようなことが綴られているのかが書かれています。

 

 ムハンマドは元々商人でした。ムハンマドが生きていた時代、お金を貸して利子でお金を稼ぐことにより、ユダヤ人が儲かり、アラブ人が貧しくなるという貧富の格差が大きくなってしまっていたそうです。これをよいとせず、コーランでは、お金がお金を生むのは良しとせず、金貸しではなく商行為によってお金を稼ぎなさい、というような教えがあるようです。

 面白いのはこの教えにのっとって現代のイスラム社会の中には利子を付けないでお金を貸す銀行が多いようです。それではどのように銀行はお金を稼いでいるんだ、という話になってきますが、それについては本編を読んでいただきたいと思います。

 

 このように、コーランの教えが現代社会に影響を及ぼしていることが多くあるので、コーランについて少しでも知ることが世界について知ることにもなって面白いと思います。

 

 

2.世界情勢が知れる! 「イスラム国の野望」 高橋 和夫 幻冬舎新書

 続いてこの本。大学の購買においてあり買った本でした。この本ではイスラム国がなぜ台頭してきたのか。その背景について社会情勢の背景をしっかり述べて説明されています。

イラク戦争後、アメリカによってフセイン政権率いるバアス党は解体され、シーア派政権となります。当時は何をするにもバアス党関係者でなければ出世できない、というような体制になっていたので、優秀な人材はみなバアス党関係者となっていました。

急にアメリカによってバアス党が解体されると、優秀な人材の仕事は失われ、社会機能はマヒしました。

発足したシーア派政権はスンニー派を雇うことをしなかったので信用を失い、スンニー派の過激派イスラム国が近づいてきたのです。

 

 ほかにも様々な国との関わり合いや民族問題などが複雑に絡み合っていることが読むことで把握することができます。この本を読むことで、イスラム国ひとつについてから様々な世界情勢について知ることができ、教養としてもとても面白いと思います。

 

どうだったでしょうか。これだけ社会をにぎわせているイスラムについて、それがどのようなものなのか知ってみると、新しい視点が生まれてくると思います。